+++ 書 +++

轟天 Gouten


爆 Baku


Ascension


SHIN SHIN X4


爆 Baku


Numbers 1 to 10


骨 Bone


Avant-eyes



Ink, the fuse to explosives/Ageha Avant-attaque

絵が、音が、作り手自身を表すように書も書き手の内面を表す。
私達が目にするその作品は力強さをたたえると同時に吸い込まれるような静けさをたたえている。
その創作風景もまた、驚くほどの力強さと吸い込まれるような静けさをたたえている。

JINMOの動きの一つ一つが全ての音を吸い込み、その場所の空気を変える。
叩きつけられるような力強い筆運びに見る者は圧倒される。
息を呑み、その動きを見守る者の胸の鼓動まで、その場所にある全てが彼の筆に、筆先の墨に乗って紙に吸い込まれていく。
その墨は彼の咆哮する彼の内面と創作過程のその瞬間、そこにあった全てをそこに閉じ込めている。

昨年、JINMOの提案で実際に爆展に足を運ぶことができなかったこども達の為に我が家で爆墨のインスタレーションが行われた。
大きな音と共に振り下ろされた筆が力強く文字を生むのを見た。
自由に動く筆と紙からはみ出し、辺りに飛び散る墨。
学校で習う、お手本通りにはみ出さないよう書く習字とは全く違う、その迫力にこども達は目をむき、目を輝かせた。
こども達は墨を体に塗り、JINMOはその上に美しいインクで流麗な書を施した。
こども達は爆墨という現象の目撃者であると同時にその現象の一要素となった。
それがこども達にとって忘れ得ぬ、素晴らしい経験となったのは言うまでもない。

爆墨、それはJINMOの生み出す現象。
静けさと咆哮、爆墨はJINMOその人自身である。
書かれた書そのものの激しさのみならず、全てを巻き込んだ激しさがそこにある。
Explossive ink、その墨に閉じ込められているのは書家の心象の咆哮とその瞬間そこにあった全てのもの。
そしてその瞬間の記録は火花となって見る者の心に火をつける。

どんな言葉も肉筆には敵わない。
ましてやその肉筆はその名の通り爆発物。
私はあなたにその現象の目撃者になることを望む。