Gethsemane (ver.1.0)

01. Gethsemane 01 (15:22)
02. Gethsemane 02 (15:22)
03. Gethsemane 03 (15:22)
04. Gethsemane 04 (15:22)



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『2004年教皇ヨハネ・パウロ2世によって列福された200年前の修道女アンナ・カタリナ・エンメリック。彼女は様々な幻視をし、それらは“キリストのご受難を幻に見て”、“聖家族を幻に見て”(邦訳はいずれも光明社から刊行)という書籍として残されている。中でもイエスの受難の幻視は、映像的とでもいうべきリアリティで、生々しく、私は大きな驚きと共に感動を得た。この幻視はメル・ギブソン監督により“パッション”として映画化されたのだが、これはエンメリックの幻視に忠実に、イエス処刑までの12時間を描いている。そして、この映画は“ゲッセマネの祈り”の場面から始まる。絶対的絶望と対峙するこの祈りに、天的嗣業の美しさを私は激しく感じた。』(JINMO)

タイトルは“ゲッセマネ”、あるいは“ゲツセマネ”と読まれます。
エルサレムのオリーブ山にあった土地で、最後の晩餐のあと、イエスが祈りを捧げ、イスカリオテのユダの裏切りにより捕縛された場所です。
このエピソードは新約聖書中の4つの福音書総てに記録されていますが、JINMOは前述の言葉のように、福者エンメリックの口実記録と、それを映像化した映画“パッション”とに、激しい感動を得たそうです。
磔刑の12時間前の、静かな、しかし霊的には激しい夜。
その音響的反射が本作だそうです。

近作としては珍しく比較的明確な調性感をもった本作は、4つの楽章からなるという、オーソドックスなスタイルになっています。
多くの人声、ギター音など重ねられていますが、静かで透明な夜の印象が全体を通奏しています。
でも、夜気の向こう側に、祈りの激しさも感じられます。
五感の総てが聴覚になって、体感する世界のように、私には思えました。

ジャケットはJan Gossaertによる1510年の絵画で、ゲッセマネの祈りを描いたものです。
これを見ながら、本作を聴いていただけると、JINMOのイメージしているものが、より明確に共有していただけると思います。

ギター愛好家の方々にはもちろん、現代音楽、先端的テクノ、実験音楽をお好きな方々にもお薦めのアルバムです。

前作“Impromptu 140327”から僅かに23日。
通算第177作めのソロ・アルバム(Avant-attaqueからの第158作め)、リリースです。
もちろんCDと同等の、Apple ロスレス 44.1kHz 16bitの高音質です。

(Avant-attaque:HARI)