『1本のバイオリンに、別のバイオリンを重ねると、単に2本のバイオリンの音というのではなく、更にふくよかにエロチックで、豊かに広がる弦の響きが生まれ出てくる。色と色を混ぜると、別の新しい色が生まれるように。そこにまた別のバイオリンを…、という具合に、弦楽オーケストレーションは重ねれば重ねる程に、その本数以上に色彩感溢れる豊潤な音世界を現出させてくれる。これが実に楽しい。様々な重ね方、フレーズの絡み合い方を、あれこれと楽しむうちに、99曲の弦楽オーケストレーションが出来上がっていた。いずれも無窮動の小曲であったので、タイトルもそのまま“Perpetuum Mobile”とした。いろんな響きがそこにある。いろんな色彩がそこにある。聴く人にもその色彩を見るように楽しんでいただきたい。』(JINMO)
タイトルの“Perpetuum Mobile”とはラテン語で、「ペルペトゥウム・モビレ」と読み、 1曲が短いとはいうものの99曲もあるので、収録時間は1時間45分の大作です。 大きく2つの楽しみ方があると私(HARI)は思いました。 複雑繊細なオーケストレーションもですが、いくつものパートが同時に様々に動き回り続けているパンニングがまた、 ジャケットはRichard James Laneが1831年に描いたNicolo Paganiniです。 たいへんデリケートで複雑なパンニングと、スペクトル分布を特徴とするアルバムです。 現代音楽、先端的テクノ、実験音楽をお好きな方々に、たいへんお薦めできるアルバムです。 前作”Impromptu 130603”から僅かに9日。 (Avant-attaque:HARI) |