JINMO情報だ(2004年04月号)

皆様、お元気でいらっしゃいますか?

 JINMOニコニコしています。昨夜、新たに発表されたPowerBook G4。発表から数分で即購入。17インチのモデルを最強スペックにしてゲットです。これが8台目のMac。よくわかりませんが『メモリが2ギガで、ATI Mobility Radeon 9700に128MB DDR SDRAMで、どこでもいつでも快適Drawingなのじゃー』だそうです。
 私、岸本はりもニコニコしています。ジョン・アブドさんって知ってます? 腹筋を鍛える機械“アブ・ドアー”を作った人です。私、発売以来愛用しているのですが、そのジョンさんが新しいマシンを発表! その名も“インスタント・アブ”! 即購入。すばらしい腹筋マシンです。おすすめ! 腹イテェー!

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 待ちに待った待ちました。ついについにJINMOの新作!!!!!! 本人と関係者の間では“交響曲”と呼ばれていた曲。その正式タイトルは……。
“ASCENSION SPECTACLE”
音源は既に納品され、現在はブックレットが製作中。年内にリリースされます。プロデューサーに、そうあの超クールなサイバー脳細胞・能勢伊勢雄さん。“AVANTRONIX”のライナーを書いてくださった方です。岡山PepperLandのレーベルからリリースされます。
そして、その完成を記念し、ものすごーいイベントが、急遽おこなわれます! 限定40名様。要御予約。御予約はPepperLandまで!
さて、その新作“ASCENSION SPECTACLE”とイベントについて、JINMO本人と能勢伊勢雄さんから御案内があります。

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-----以下はJINMOによる御案内です。

 JINMOです。“交響曲”という名で呼び、2年間制作を続けていた曲が完成しました。
 2002年、“AVANTRONIX”に収めた“龍が叫ぶ時(純正律超音波クラスターEMDRオーケストレーション)”。二百数十声の純正律オーケストレーション、これに超音波帯域にEMDR効果を目的に配置されたクラスター。<非記号化され、実効力を持つ音響現象>を目指したものでした。
 その完成直後から、私は更に強烈に作用するものをと、制作に没頭してまいりました。トラック数は10倍の二千数百声、長さは7倍の約70分間。『この世にこの音が必要である』という天啓に導かれ、完成に至った気がします。
 昨年夏、世界でもっとも重要なサイバーカルチャー・グルーのひとりであり、岡山PepperLandの主宰者・能勢伊勢雄氏に聴いていただき、氏のレーベルから一般の方々にも聴いていただける形でリリースさせて頂く事が決定しました。能勢氏にはこの<非記号化され、実効力を持つ音響現象>に相応しい名前を頂戴いたしました。
『ASCENSION SPECTACLE』。
 “ASCENSION”とは直訳するならば“昇天”。しかし西欧文化圏においては“キリストの再臨”を意味します。かつて私がロシア・セルギエフポサドの巨大頭蓋骨状の大聖堂で聴いた終わる事の無い純正律の聖歌、そしてステンドグラスから差し込む微かな滲んだ陽光。そこに超越的存在が臨在するのを確かに感じ、その実感の再生を原動力にこの作品を制作した……そのプロセスを能勢氏が直感的に言い当てられたのです。私はこの『ASCENSION SPECTACLE』という言葉を初めて伺った時、驚きと歓喜に包まれました。
 さて、そのリリースに先駆け、PepperLandで初演をおこないます。素晴らしい音響設備を最高の調整状態で使用しての、肉体が文字通り共鳴する大音量での体験です。御案内させていただいた40名限定の体験者は、椅子ではなくカーペットの上にリラックスして座って頂きます。各人の手には1本の蝋燭。他に照明はありません。そして、<非記号化され、実効力を持つ音響現象>に身を共鳴させながら、60数分間、じっとその炎を凝視していただきます。やがて可聴域の音が消え、EMDR効果を持つ純正律超音波クラスターのみの、聴こえぬ大音量が鳴り響きます。その時、御自分の蝋燭を吹き消します。……完全な闇……。そこに映し出される猛烈な残像。数分間の超絶体験です。かつて私が何度かおこなった聴覚特化体験“無眼球室”を遥かに超え、“ひばりがおか”の利用者達が歓喜に遊泳するSPECTACLEが、そこにあるはずです。これはイゴール・ストラビンスキーの“春の祭典”初演以上の、歴史的事件となると私は予感しております。
 改めて、謹んで貴方を御案内いたします。一度限りの“初演”です。万難を排し、是非とも御体験ください。
   JINMO 2004年4月

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-----以下は能勢伊勢雄氏による御案内です。

■JINMO新作『ASCENSION SPECTACLE』初演へのお誘い■
20世紀の終りにSIMON DWYER著『RAPID EYE』が出版された。その内容は一生を霊障により病魔と闘い続け、癩病で他界したラザラス皇帝から、パンク・カルチャーやアート・シーン、カルト映画、テレマの僧院、トーチャ・ガーデンまでもが網羅されたサブカルチャーの総括的な出版物であった。しかも、この書籍の特徴的なことはサブカルチャーが表現した〈時代に潜む狂気〉に焦点を当て、狂気や恐れからの脱感作方法(≒軽減方法)の手掛かりを与えたことだった。
そして、今世紀に入って20世紀のサブカルチャーを見直し、前世紀が抱えた問題にもう一度向かい合った著作が出版された。GAVIN VADDELEY著の『LUCIFER RISING』である。そこではサタニックな魂の系譜が〈天界〉との関連で捉え直されている。この2つの書物が意味していることは、我々がこの〈地上〉で遭遇している問題は決して〈地上的な世界〉だけでは解決出来ないという限界性を指し示していた。つまり、それは人間の霊性の問題として、〈天界〉を現代どのように認識し共有するかが、社会の底流に流れる根本的なエピステーメーの問題なのだと私達に告知していた。
何時の頃からか、このような問題意識を持ち始め、今は忘れ去られた古代の音楽であるところの〈天界の音楽〉に注意が向かっていった。その結果、私達が学校教育で習得し、何の疑問もなく用い慣れ親しんだ12平均律への疑問となって浮かびあがり、現代人が殆ど聴くことの無かったハルモニアの音楽(天界の音楽)へとたどり着いた。それは純正律を用いた、古代の〈響きの世界〉だった。
このような問題を親交の深い天才ギタリストのJINMO氏に提起したのはもう数年も前のことである。(JINMO氏とは『モガリ・イヴ』、『コントル・アタック』3部作、『AVANTRONIX』等のCDをコンセプトを共有する形で世に問うてきた間柄である。)そして、『AVANTRONIX』では遂に純正律で創られた作品が一曲挿入された。その後もJINMO氏は純正律の問題を突き詰め、ギターをモノコード楽器として扱い、デジタル・レコーディング時に何と二千数百にも及ぶトラックの音を純正律で重ねた作品、『ASCENSION SPECTACLE』を今回完成させた。そこには今だ人類が誰も耳にしたことが無い〈壮大な響の空間〉が出現していた。この作品を一部の人に試聴していただいたわけだが、試聴者が一様に口にしたのは「幻聴が聞こえた。」と言うものであり、幻聴に続き〈響きのスクリーン〉中から次々とイメージが創発されてくるという体験だった。古代人が聞いただであろうハルモニアの世界がそこには見事に再現されていた。
今回、4月27日の午後8:30時から岡山PEPPERLANDの音響システムでJINMO氏の新作『ASCENSION SPECTACLE』の初演を開催したいと思います。急遽決定したこの企画は、JINMO氏の提案により約70分間の演奏中、手に持ったロウソクの炎を凝視しながら体験していただくイベントです。おそらく幻聴だけでなく幻視体験や、果ては神の声や姿を視る霊視霊聴体験まで誘発するのではないかと想定しています。
この初演をできる限り完璧な状態で体験していただくために、入場者数を40人迄に制限させていただきます。また、癲癇等の既往症や体調不良の方はこのイベントへの参加はお見合わせください。 (Iseo Nose)

日時:4月27日.PM8:30~
    初演開催前にJINMO+能勢 伊勢雄のトークセッションあり。
会場:PEPPER LAND(岡山)
       〒700-0011 岡山市学南町2-7-4
    入場者が多い場合には予約者優先をいたします。
料金:¥1,800-(ロウソク代を含む)
※このアルバムはPEPPER LANDのレーベルから年内リリースが決定しています。

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 なんというエキサイティングなイベントなのでしょう! 私、岸本もオーディエンスの一人として参加します!!! 楽しみなのねー。会場で会おうぜっ!
【なお限定40名様で、定員に達し次第、締め切りとなります。お早めに御予約ください。】

DNA音楽研究所:岸本はり